2010年10月 Diary
過去ログ
+ 5月分 + 6月分 + 7月分 +
+ 8月分 + 9月分 +
13.7% Diary
基本まったり更新です。
10月31日(日)
企画+1
季節ネタにひとつ追加。
うっかり上げるの忘れてた『猛獣』設定ハロウィンネタ(?)です。





明日からついに11月ですね〜。6月の終わりに募集やった企画がまだ終わってないとかどういうことだ自分。今年中に根性出して終わらせろよ自分。…でも年末は例によって忙しいんですよね…どうしたものか…
あ、原稿もやってますよ!今は版権2個目です。オリジナルはちょっと脇に置いてます。っていうか、うっかり忘れてた頼まれ物が1個あったとか…うん。しばらくサイト用SSはお休みで原稿にかかりきりになりそうです。頑張らないとストックがなくなる…

以下、拍手お返事です。お心当たりのある方は反転してどうぞ。
>30日 独占欲の〜の方
独占欲の強いシズちゃんいいですよね!(臨也もですが)大好物なのでついつい書いてしまいます。
お気になさらないで下さい〜。私もうっかりやったことあります。そしてチキンなのでテンパってあわあわしました(苦笑)
拍手&コメントありがとうございました!
返信不要の方も拍手だけの方もありがとうございました!






◆ケモノの王様 9
※けもみみパラレル小ネタ連載。


「九十九屋――九十九屋真一は、帝人君と同じ俺の親戚でね。俺の幼馴染でもあるんだけど、」

はあ、と大きく息を吐いて首を振って。
臨也は心底迷惑そうな顔で言う。

「それこそ俺が小学生の頃から将来結婚してくれとのたまうような変態野郎だ」
「ちょっ、何誤解を招くようなこと言ってるんですか!?確かに臨也さんにはあんなだけど、一応ちゃんとした人ですよ!」
「…帝人くん、君はあれに騙されている」

きっぱり言い切り、不愉快そうにまた溜息。
どうやら臨也の中で九十九屋とかいう人物の印象は決して良くないようである。

「…つまり、その九十九屋っていう人が静雄にちょっかいを出す可能性があるから気をつけろってことかい?」
「まあ、一応ね。たぶん大丈夫だとは思うんだけどさぁ」
「厄介な相手なわけか…」
「…普段はあれでわりとマトモだから嫌いじゃないんだけどね…」

はふ、と息を吐き出して、
「あんなのでも俺より上手だし、一応気をつけるに越したことはないって言うか…」
そう言いながら、臨也は静雄を見た。

「最大の問題は、九十九屋が龍だってことなんだよね」

厄介だよねぇ、あいつらって。
と呟く臨也の言葉は、酷く実感のこもったものだった。



※そろそろこの場面から抜け出したい…


10月29日(金)
text+1
textにSSひとつ追加。
前にフリリクで書いた吸血鬼パロと同設定です。





ちょっと時間が遅くなりすぎました…。いや、デュラDVD来たんで見直してたとかじゃないですよ?(←嘘くさい)
以下、拍手お返事です。お心当たりのある方は反転してどうぞ。
>28日 入れ替わり話〜の方
最初、静雄視点の話を書くかどうするかで悩んでいたんですが、見てみたいですか〜。
次回拍手にするか、追加で書くかは分かりませんが考えてみます。…もし書けなかったらごめんなさい;
コメントありがとございました!

>29日 けもみみ〜の方
コメントありがとうございます!楽しんで頂けて嬉しいです。
新羅が何の動物なのかについてはちゃんと設定があるのですが、機会を逃し続けているため未だ出てきてないんですよね…。近いうちに出す予定ですので、答えはもう少しお待ち下さい。あ、一応ですが別に珍しい種族ではありません。
返信不要の方も拍手だけの方もありがとうございました!励みになります!






うっかりこんな時間(現在23:26分)なんで小ネタは明日の帰宅後に書ければ。無理でした…。


10月27日(水)
claplog+4
携帯版拍手お礼ログに4つ格納しました。





真夜中更新に戻る予定はないのですが、ちょっとした事情により深夜更新しました。って言ってもログだけです…すみません。
ぼちぼち他ジャンルの原稿もやってます。頑張って間に合わせますよ!(私信)






◆ケモノの王様 8
※けもみみパラレル小ネタ連載。


「臨也、君ってさぁ…」
「言うなよ、新羅。俺もちょっと思ったし」

本当に信用ないね、と続けようと思った新羅に。
臨也は眉間の皺を消さぬまま威嚇する。

「クソ、だとするとヤバイか?」

そう唸るように言って、臨也は静雄に視線を向けた。

「シズちゃん、君、しばらく知らない人に注意して」
「あ?」
「いいから!とにかく知らない人には注意して!喧嘩売られても挑発に乗っちゃダメだからね!」
「…いや、それは静雄には難しいんじゃ…」
「難しくてもだよ!」

真剣な言葉に、静雄は努力すると答え。
だが、首を傾げる。
そんな静雄の疑問を新羅が代弁した。

「臨也、気になるからちゃんと説明して欲しいんだけど」

その他人事故ののんきな口調に、臨也は珍しく本気で尻尾を膨らませて。

「俺が九十九屋の求愛をずっと蹴ってるからだよ」
たぶんシズちゃんに直接ちょっかいはかけてこないとは思うけど。
そう言った臨也の表情は、苦いものだった。



※今回の話、基本臨也さんもてもてです。…ただし、本人は頗る迷惑そうですが。

あと、帰宅が深夜2時とかいう笑えない事態。眠いです…。


10月25日(月)
clap+4
拍手お礼を変更。今回は4つです。
24歳⇔17歳入れ替わり話の後編とお題連作終了直後の話、短編2本になります。絶好調(?)スランプ中です。
以前のものはログに格納しました。





帰ってきました〜。でも、月末戦線とともに次の原稿期限がやってきたのでまだまだ忙しそうです…。オリジナル短編あと1本と二次の短編3本あるんだ…。今からやらないと間に合わなくなるんですよ…書くの遅いから。二次の個人誌は今年もやらずに終わる予定です。まず無理!






◆ケモノの王様 7
※けもみみパラレル小ネタ連載。


「九十九屋が?」

真剣な顔になる臨也に、帝人も同じ表情で応じた。

「はい。間違いないです」
「…………」

ゆらりと尻尾を揺らめかせ、考え込む臨也の姿に。
帝人はどうしようと自分も考える。
と。

「おい、臨也」
静雄が臨也に声をかけてきて、そちらに二人同時に振り向いた。
「なに、シズちゃん?俺、今考え事してるんだけど」
「いや、君がいつまでも従兄弟くんを紹介してくれないから声をかけたんだけどね」
「…あ、そうだった」

新羅の言葉にああと頷いて、臨也は帝人の方を向く。

「この子が俺の従兄弟の竜ヶ峰帝人くん。で、こっちが岸谷新羅で、これがシズちゃんね」
「「「………」」」

非常にぞんざいな紹介に三人の呆れた視線が集中するが、臨也はそんなことは気にしなかった。

「あのねぇ、臨也」
「なに。紹介したよ?」
「…………」

思わず溜息が漏れる。
そんな新羅に首を傾げ、ああ、と思い出したように静雄を指して付け足す。

「シズちゃんは前に話してた俺の婚約者」

その言葉に。
帝人は目を見開いて、呟くように問うた。

「…あれ、本気だったんですか…?」
「当たり前じゃん。そんなことで嘘ついて何が楽しいのさ」
「いや、そうじゃなくて…ええと、しず…」
「平和島静雄だ」
「あ、はい。あの、よろしくお願いします。…で、ええと…平和島さんと婚約したって話、たぶん親戚はみんな冗談だと思ってると思うんですけど…」
「はあ?馬鹿じゃないの?」

冗談なんて言うかと唸る臨也と、僅かに眉間に皺を寄せた静雄に。
帝人は困ったようにな表情で二人を見比べた。



※まだまだ序盤の初めの方…先は長い…


10月15日(金)
text+1,企画+1
textと企画部屋にSSひとつずつ追加。
『選択課題・ラブラブな二人へ』の前回の続きとハロウィンに乗じたタダのパロディです。





予定通り、明日より24日まで更新が止まります。よろしくお願いいたします。
そんなわけで明日からは気合を入れて原稿をやります。…とは言っても他の用事の合間なので絶対捗らない気がします…。早く戻れるように頑張ります!






◆あるいは一つの可能性 43
※猛獣シズイザ+ツガサイ小ネタ連載。


「あのね、おれね、津軽も臨也くんもシズちゃんも、みんな好きなの」
「うん」
「でもね、特別じゃないと、だめなんだって」
「?…何が特別じゃないとダメなのかな?」

サイケの潤んだ目がさらに濡れる。もはや決壊寸前だと言ってもいい。
それを見て拭くものあったかなぁとどこか他人事のように考えつつ、臨也は先を促した。

「特別な、好きじゃないと、ちゅーしちゃだめだって、しんらが、いったの」
「…ああ、そういうこと」
「臨也くん、おれ、特別な好きってよくわからないから、だめ…?」
「うーん…ダメかどうかは、人によるって言うか…。そうだな…ねぇサイケ、サイケは俺と新羅とどっちが好き?」
「臨也くん」
「うん。じゃあ、シズちゃんと新羅なら?」
「シズちゃん」
「じゃあ、俺と津軽なら?」
「……臨也くんと津軽は、くらべるのは、ちがうと思う」

困ったように眉を寄せたサイケに。
臨也は懐かしいなぁと思って、笑う。
自分もぶち当たった壁だ。臨也にとって静雄は唯一の存在だが、昔はその『好き』が曖昧だった。――尤も、自分は静雄だけが特別だという自覚はしていたのだが。

「どう違うのかな?」
「臨也くんも津軽も好きだけど、津軽は、おれのたったひとりのひとだから」
「うん、そうだね。だから、それが特別ってことだ」
「…とくべつ」

納得がいかないのか、眉間の皺が深くなる。どうやら、他にも何か言われたらしい。

「あのね、しんらとセルティがね、ちゅーは特別に好きなこいびととするんだって言ってたの」
「あー…うん。まあ、日本じゃそれが一般的かもね」
「こいびとって、おれ、よくわからない。おれと津軽は家族だよね?」
「うん」
「じゃあ、こいびとってなにかな?臨也くんとシズちゃんは家族なだけどこいびとなの?」

どう答えるべきかなぁ。
臨也はふむ、と考える。
少なくとも、サイケは臨也と違い『好き』という感情から逃げる気はないらしい。

――俺は思いっきり逃げたもんなぁ…

高校の時と、それから、静雄への気持ちが恋だと知った時に。
臨也は逃げた。答えを得る、その為に。

「サイケ、まずは恋がなにか、考えるところから始めてみようか?」

どうなることやら、と愉しげに傍観者の笑みを浮かべて。
臨也はそれでも助言だけは与えてやろうと、サイケの悩みに付き合うことにした。



※臨也さんがやたら新羅を比較に出したのは「余計なこと言いやがって」と思った腹いせです。


10月13日(水)
text+1
textにSSひとつ追加。
イザシズの『変態に恋されてしまいました5題』の2個目のやつです。イザシズ自体どれくらいぶりなんだろうか…。





15日はSSを2本更新予定。でも予定。…拍手お礼はのんびり書いてますが、まだ短編2本しか出来てないです。原稿明けたら更新したい…

以下拍手お返事です。心当たりのある方は反転してどうぞ。
>今日の更新シズイザ〜の方
こちらこそ読んで頂きありがとうございます!
ツボ直撃ですか〜。私もああいう感じの関係なシズイザが好きなので同志の方がいらっしゃって嬉しいです。続きになるかは分かりませんが、同じような設定の二人はまた書くと思いますので、お暇な時にでもまた覗いて見てやって下さい。
コメントありがとうございました!
返信不要の方も拍手だけの方もありがとうございました!






◆あるいは一つの可能性 42
※猛獣シズイザ+ツガサイ小ネタ連載。


「サイケ、ちょっといいかな?」

そう言いながらノックをしたら。
さほど待たず、ドアを小さく開けてサイケが顔を覗かせた。
しかし、随分と消沈しているようだ。

「入っていいかい?」
「…うん」

中に入ってドアを閉めて。
サイケがしゃがみ込んだ、その横に座る。

「津軽が、君が元気がないって心配してたよ?」
「………ごめんなさい」
「いや…謝る必要ないし、別に俺は構わないんだけどさ」

うるりと瞳を潤ませたサイケに、臨也は溜息をつく。

「俺に何か相談したいこと、あるかい?」
「…あのね…おれも、よくわかってないんだけど、聞いてくれる?」
おずおずとそう口にするサイケに。

「うん。いいよ」

くしゃりと頭を撫でてやって。
臨也はその素直さに、やっぱり俺と同じだけど違うイキモノだなサイケは、と苦笑したのだった。



※短かいですがこのまま次回へ続きます。


10月11日(月)
text+1
textにSSひとつ追加。
時々書きたくなる静雄さんの臨也考。まあうだうだ考えてるだけです。





16日〜24日まで更新止まります。いやもうあと30ページ以上とか、死ぬから。普通に無理だから。そう言いつつ頑張ります。でも来月もコピ本の締め切りがあるんです…。いや、さすがに短編でもキッツイから…。






※本日は時間切れで小ネタはお休みです。


10月9日(土)
text+1
textの『選択課題・ラブラブな二人へ』にSSひとつ追加。
静+臨。時々文体とか人称を変えたくなるのですが、下手すると纏まりがなくなるんですよね…(反省)





そろそろやらなきゃ最近遅筆なんで間に合わない、とオリジの方もぼちぼち書き始めました。が、進みません…。これ書いてる間は二次は自重しないと何時にも増して厨二病な話ができるんですよねぇ…早く終われ。締め切り間近はたぶん更新止まります。






◆あるいは一つの可能性 41
※猛獣シズイザ+ツガサイ小ネタ連載。


「臨也」

声をかけられ、臨也は顔を上げた。

「どうかした?」

そう訊けば。
しばらく逡巡してから津軽は情けなく眉を下げて答える。

「サイケが、俺を避けている気がする」
「はい?」
「挨拶はしてくれたが、そのあとずっと部屋に篭っていて…」
「………」

篭る?サイケが?
どういうことだと首を傾げ、臨也は「そう」とだけ答えた。

「…臨也、あの、できれば…」
「ああはいはい。話、聞いてきて欲しいっていうんでしょ?」
「……ああ」
「いいよ」
「ありがとう」

臨也の言葉に、ほっとしたような顔をする津軽。
それを眺めながら、臨也はなんか面倒なことになりそうだなぁと思ったのだった。



※自分が意図しない面倒事は嫌いな臨也さん。


10月7日(木)
text+1
textにSSひとつ追加。
シズ→イザ気味な話。R-15です。ところでR-15の規準が分からないんですが、これってR-18にした方がいいんでしょうか…?





昨夜は眠い目を擦りつつ夢で見た内容を書き留めること二度。そんな睡眠のとり方をしてるから寝不足なのですね…。まあ、何はともあれ、やはり自分は短編を書いているほうがあっていると実感しました。進み具合が断然違うんですよ。短編ならのっている時は1時間2〜3本なのですが、連載ものだと1本1時間で終わらないことも多いです…。せいぜい連作…そのくらいが自分の限界のようです。
とりあえず次の拍手を考え中…。今のとこ連作の後日談と入れ替わり話の後編と短編2本くらいの予定…予定。





◆あるいは一つの可能性 40
※猛獣シズイザ+ツガサイ小ネタ連載。


「ところでさ、サイケ」
「なぁに?」
「君、津軽のことが好きなのかい?」

新羅のその問いに。
サイケはきょとんとする。

「おれ、つがるのこと好きだよ?」
「あー…うん。そうだろうけど、そうじゃなくて…ええと」
「???」

新羅が何を言いたいか分からず、首を傾げるサイケ。
その姿に、たぶん分かってないんだろうなぁと思いながら、新羅は言葉を探した。
だが、なんと言えばいいものか。

『サイケの好きはどういう好きなんだ?』
「どういう好きって?」
『好きにも色々あるだろう?友達とか家族とか…あと、恋人とか』
「…おれ、つがるも臨也くんもシズちゃんも好きだよ?」

ああこれは意味が分かっていないな。そうセルティも確信する。
情緒が未発達のサイケは、たぶん、キスをする意味など理解していないのだろう。…まあ、日本はともかくとしてキスが挨拶な国もあるのだから問題はないのかもしれないが。
だが、ここは日本だ。保護者がそういう方面に興味がないのははっきりしているので、ここは自分がしっかり教えねばとセルティも新羅も決意した。

『よく聞いてくれ、サイケ』
「うん」
『好きには色々種類があるんだ』
「いろいろ?」
『そうだ。…さっきサイケが言ったおかえりの…キスは、その中でも特別に好きな相手にしかしちゃダメなんだ』
「…………?」

セルティの言葉に首を傾げて。
サイケはゆっくり言われたことを考える。

「サイケ、君にとって津軽は特別に好きな相手なのかい?」
「…特別、っていわれても…おれ、わからない」
「うん。そうだよね。だから――」

わかるまでキスはしないようにしようね、とそう続けようとした新羅だったが。
その前にサイケがうるりと目を潤ませてしまった。

「…おれ、つがるのこと、好き、じゃないの…?」

か細い呟きに新羅もセルティも大いに慌てる。
そうじゃなくてね!とかこの馬鹿!泣かせてどうするんだ!とか。
騒ぐ彼らの姿は、残念ながら初めてぶつかった難問に悩み込むサイケの目には入っていなかった。



※これが今回の本題。無事ツガサイになりますように…!


10月5日(火)
text+1
textにSSひとつ追加。
猛獣設定(来神時代)の続きもの15話目になります。





ぱちぱち&コメントありがとうございました!励みになります!
ご飯を作って食べて、ふと気付いたらもうこんな時間でした〜。(現在22:10)時間ないなーと思いつつ、とりあえず更新です。後は風呂と洗濯だ!頑張れ自分。寝るな自分!






◆ケモノの王様 6
※けもみみパラレル小ネタ連載。


――放課後。

「あ、臨也さん!」

そう言って嬉しそうに尻尾を立てた少年の姿に。
新羅は「あれ?」と呟いた。

「帝人くん久しぶりだね。元気にしてた?」
「はい!臨也さんも相変わらずそうで良かったです」

にこにこと挨拶を交わす猫族二人。
予想が外れてうーんと唸る新羅に、静雄は首を傾げた。

「どうした?」
「いや、臨也の従兄弟で竜ヶ峰なんて名前だから、てっきり龍族なのかと思ってたんだよねぇ」

ハズレだったか。
そう思って、残念なような、良かったような複雑な気持ちになったが。
いや。龍族は良くも悪くも騒動の元だ。違うなら違う方がいいに決まっている。
そう、新羅は思い直した。

「…龍なんてそうそういねぇだろ。俺だって家族以外の狼なんてほとんど見たことないんだぜ?」
「まあ、そうかもね。一生に一度生で会えれば奇跡って連中だし」
「あー…俺としては、妖精と会うのも充分会奇跡だと思うけどな」
「そうなんだよ!セルティはまさに奇跡のような存在なんだ!ああセルティ!今すぐ君のもとに帰るから待っててね!!」

新羅の話が逸れたのをいいことに、静雄は臨也と臨也の従兄弟だという少年に視線を固定したのだった。



「…何の話、してるんだか」
新羅と静雄の会話に呆れた臨也は、やれやれと首を振って苦笑する。
それから、自分たちを見る――ほとんど睨んでいるも同然の視線だ――静雄に声をかけようとして。

「…あの、臨也さん」

くいっと制服の裾を引っ張られて、再び帝人の方へ顔を向けた。

「なんだい?」

不思議そうな顔で問う臨也に、帝人は何度か躊躇うように口を開いては閉じるという動作を繰り返し。
そして、意を決したようにきゅっと眉を寄せて、言った。

「…九十九屋さんが、池袋に帰ってきているらしいんです」



※この話は出演キャラがそれなりに増える予定です。
そう言えば、未だに新羅が何の動物か出てきてない罠。出す機会を逃し続けてます。


10月3日(日)
5000hit+1
フリリク企画にSSひとつ追加。
匿名さまリクエストの「シズイザで臨也の目が見えなくなる話」です。全然期待に沿えてない話になっております。





本日より更新は帰宅後になる予定です。(ずれ込んで日付を越える可能性もあります。)
昨日はずっと札幌にいました。あ、遊びに行ったわけじゃないのでほぼ試験会場に缶詰でしたが。んんん…試験はたぶん落ちました。今年二回目(なんの試験かは置いておくけど去年も受けている)なのでいい加減受かりたいんですが予習する時間がないんですよね〜。別にとくにすごく難しいわけじゃないんで努力が足りないんですよね分かってます。






◆あるいは一つの可能性 39
※猛獣シズイザ+ツガサイ小ネタ連載。


「セルティ!」

おじゃまします、と挨拶して入ったサイケは、出迎えに来たセルティの姿を見つけ嬉しそうに声を上げた。

『よく来たな、元気だったか?』
「うん!おれもつがるも元気だよっ」
『そうか』

確かに元気そうだと頷き、セルティはサイケに先を越されて苦笑する新羅の方を向く。

「ただいまセルティ」
『おかえり』

挨拶を交わす二人に、サイケは「んー…」と不思議そうな顔をした。
そして。

「…しんらとセルティはおかえりなさいのちゅーしないの?」

………。
言われた言葉に、ぴしりと固まったセルティと、は?と呆けた新羅に。
サイケは首を傾げて重ねて問う。

「あれ?おかえりのちゅーってしんらたちはしない?…あのね、シズちゃんと臨也くんが時々してるんだけどね、おれもつがるとするの。大好きなひととするごあいさつだって、臨也くんは言ってたよ?」

…ソウデスカ。
遠い目をした新羅はにんまりと笑みを浮かべてそう教える臨也の姿を思い浮かべ、セルティはその臨也を殴るところまで想像を膨らませ握り拳を作った。
本当にろくなことを教えない男だ。
それが二人の感想だった。



※このまま次回に続きます。


10月1日(金)
text+1
textにSSひとつ追加。
あと、日記の小ネタ連載をtextに格納しました。





ぱちぱち&励ましコメントありがとうございました!
うーん…ちょっと更新が時間・日数ともに遅くなる可能性が高くなってきました。少なくとも深夜更新はなくなりそうです。…いや、ただ寝不足が祟ってるだけなんですけどね…やっぱり深夜2時に寝て朝6時起きは辛いので止めようと思います〜。…我ながら馬鹿だ。






◆あるいは一つの可能性 38
※猛獣シズイザ+ツガサイ小ネタ連載。


「あ、しんら!」

やけに明るい声で呼ばれて。
新羅はおやと振り返った。

「やあ、サイケ。今日は一人なのかい?」

そう言って辺りを見回すが、過保護な保護者(もちろん静雄だ)の姿は見えない。
さらに言えば津軽の姿もないようだ。
そんな新羅の様子に首を傾げてから、サイケはうんと頷いた。

「今日は臨也くんのお師匠様のところに行ってたから、津軽も静雄もいないよ?」
「…臨也の師匠?」
「うん!臨也くんがごしんじゅつの先生だって紹介してくれたの」
「へー…」

サイケの言葉に遠い目をして相槌を打つ。
サイケは嘘をつくような子ではないので、ほぼ100%臨也がそう説明したのは間違いないだろう。
だが、新羅は会ったことこそないが臨也の師匠が護身術の先生などでないと知っている。

――過保護は臨也もか…

わざわざ自らの師を紹介したのだ。過保護と言わずしてなんと言えばいいのだ。

「新羅はお仕事?」
「うん。仕事が終わったから、これからうちに帰るんだ」
「じゃあおれも行っていい?」

こてんと首を傾げて無邪気に、なんだがセルティにも会いたくなっちゃった、というサイケに。
これが他の相手なら速攻で断る新羅も、相好を崩していいよと頷いたのだった。



※一人でお出かけは解禁になった模様です。