2010年7月 Diary
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13.7% Diary
基本まったり更新です。
7月31日(土)
5000hit+1
フリリク企画にSSひとつ追加。
昨日の続き。「シズイザで『隣の体温』の続編」の後編です。






オフのシズイザ仲間に「なんかネタくれ」と言ったところ、とんだパラレルネタを寄越しやがりました。それ誰得よ…?みたいなネタなので使えませんよと答えました。…無難に日常ネタとか書くかな…。
土日は休みですのでフリリクを進めようと思います。






◆あるいはひとつの可能性 12
※猛獣シズイザと津軽×サイケな小ネタ連載。


「じゃあ、俺出掛けるから、サイケは津軽とちゃんとお留守番しててよ」
「はーい」
「津軽、サイケのことよろしくね」
「わかった」

津軽が頷くと、臨也はそれじゃよろしくと言って出て行った。
ぱたんとドアが閉まって、広い室内は二人きりになる。

「サイケ、昼飯は何がいい?」
「フレンチトースト!」
「だめだ。…朝も食べただろうが」

サイケの言葉に溜息をついて、津軽は仕方ないと冷蔵庫へ向かう。
一人で出歩けない彼らのために、食材はたくさん用意されている。
何があるか確認してからメニューを決めることにした。

「ねーねー、つがるっ」
「なんだ?」
「俺ね、つがるの作るご飯大好きだよっ」
「…そうか」
「臨也くんとかシズちゃんとかのご飯もおいしいけど、俺はつがるが作るご飯が一番好き!」

褒められて悪い気はしない。
ぎゅうっと背中に抱きつくサイケの頭を撫でて。
津軽はサイケのためにもっと料理の勉強をしようと考えた。



※お昼頃。

7月30日(金)
5000hit+1
フリリク企画にSSひとつ追加。
匿名さまリクエストの「シズイザで『隣の体温』の続編」。前後編の前編です。






…来月のスケジュールが確定しました…。まだ続くのかね、このデスマーチ。休みが不定期になる予感です。でも夏休みは貰うよ。沖縄に行くんだぜ!
フリリクが後一個で後半戦に入ります。それでも18個あるんですけどね…。頑張ります!






◆あるいはひとつの可能性 11
※猛獣シズイザと津軽×サイケな小ネタ連載。


「臨也くん臨也くん!」
「なにかな…俺仕事中なんだけどね…」
「これ!」

サイケ専用のパソコンの画面を見せられ。
臨也はそこに表示されたものを見て、眉を寄せた。

「煙管?」
「うん!これっ、これ欲しいの!」
「…君が吸う、わけないか…」

ちらりとキッチンの方を見る。

「津軽にかい?」
「うん。シズちゃん煙草吸うでしょ?でもつがるにはこっちの方が似合うと思うんだ」
「…んー、まあそうかもね」

津軽は普段着物だからねぇとと言って、臨也は頷く。

「いいよ。買ってあげる」
「ありがとう臨也くん!」
「どういたしまして」

嬉しそうに礼を言われれば、そう悪い気はしない。
いつの間に覚えたのか、ぎゅうっと抱きつく癖にもいい加減慣れた。

「ほら、分かったから、俺は仕事中だから放して」
「はーい」
「サイケ、片付けるの手伝ってくれ」
「うん!今行く!」

津軽に呼ばれてパタパタとキッチンへ向かう後ろ姿に。
臨也はやれやれと苦笑して、パソコンに向き直った。



※午前中のこと。

7月28日(水)
text+1
textにSSひとつ追加。
またしても同居パラレル。書いた時期が全部一緒なんでいくつかあるんです…。たしかもう一個くらい…?






ぱちぱち&コメントありがとうございました!
そろそろネタが枯渇してきました…。基本長編とか書けない人なんで(途中で飽きる)短いのばっか書くのですが、いい加減ネタがない…!日常ネタなら山ほどあるけど日常過ぎて小話にすらならないという…。次は何書くかなー…






◆あるいはひとつの可能性 10
※猛獣シズイザと津軽×サイケな小ネタ連載。


津軽とサイケの朝は早い。
目覚まし時計が鳴るギリギリまで寝ている静雄と、目覚ましを止めて寝直そうとする臨也を起こすのがサイケの日課だ。
目覚ましが鳴るきっかり15秒前。思いっきり二人の眠るベッドにダイブする。

「おっはよー!臨也くん!シズちゃん!」
「…サイケ、それ、止めろって言ってるだろうが…」
「シズちゃんおはよう!」

もそりと起き上がる静雄ににこにこ笑顔で言えば、溜息をひとつついてから頭を撫でられた。

「臨也、大丈夫か?」
「………大丈夫、じゃ、ない」
「臨也くんおはよー」
「…おはよう、サイケ。今日も元気そうでなによりだよ…」

サイケの全体重をかけたダイブは静雄と違い臨也にはきつい。
もそもそと這い出してきた彼は、先程のサイケの攻撃で朝から既に沈没寸前である。
そこに、開けっ放しのドアから津軽が顔を出した。

「起きたか?飯、できてるぞ」
「…津軽は偉いねぇ。一度教えたことは忘れないし」
「俺だって忘れないもん!」
「君は忘れないけど実行能力に問題があるんだよ。だから、『頑張りましょう』」
「むー…」

ふくれるサイケに津軽が手招きし、途端ぱっと顔を輝かせてサイケはベッドから飛び降りる。
ぱたぱた走ってそのまま津軽の首にしがみついて。
それから顔だけ振り返っていまだベッドの上の二人に一言。

「臨也くん、シズちゃん!朝ごはん食べよ!」



最近の彼らの朝はそんな感じで始まるのである。



※朝の一幕。

7月27日(火)
text+1
textにSSひとつ追加。
フリリク企画にSSひとつ追加。
夜っ子さまリクエストの「シズイザでシズちゃんにめろめろなんだけど出来れば認めたくない感じのイザヤさん」です。






ぱちぱち&コメントありがとうございました!
携帯サイトを地味に弄ってました。あと、ほったらかしの別館も改装。本館はページが多いので当分改装しない方針です。
……本日はこれだけです。すみません。…小ネタ連載は昼間書ければ足しておきます。無理でした。なぜにこんなに忙しいんだ…


7月26日(月)
5000hit+1
textにSSひとつ追加。
前に書いた『カリ・ユガ』の続編。R-18。ぐだぐだ感がかなりある話ですみません…。最初に手をつけたのが『カリ・ユガ』と同時期で、もう書き直したり書き足したりするのは無理そうなので上げちゃいます。とりあえずいつも通り無駄に長いです。






昨日(これ書いてるのは26日の午前1時頃です)は予定通りに庭弄りと水槽掃除と部屋掃除をして過ごしました。あと、洗濯機がついに逝ってしまわれたので電気屋に行ってきました。この前共同パソ買い換えたばっかなのにつらいぜ…






◆あるいはひとつの可能性 9
※猛獣シズイザと津軽×サイケな小ネタ連載。


折原臨也という人間に連れられて行った先。
そこで、津軽は彼と出会った。

――君と同じ、この世でおそらく唯一の君の同類。

そう言った臨也の言葉を、そこに込められた意味を。
津軽はその時まで正しく理解していなかった。
そして。出会った瞬間にその意味を理解した。
臨也と同じ容姿の同族。唯一同じ位置づけをもつ存在。
一目見た瞬間に、ただ、理解した。
――この存在が、己の唯一だと。



「俺ね、つがるが起きる前にも何度かつがるに会いに行ったんだよ?」
「そうなのか?」
「うん。でもつがる全然目が覚めなくてね、俺寂しかったんだ」
「…悪かった」
「ううん。いいの。でもこれからはずっと一緒だからね!」
「ああ、そうだな」

喋るのは得意でない津軽と正反対に、サイケは良く喋る。
ころころと表情を変えて身振り手振りまで加えて、たくさんのことを喋り続ける。
ほとんど膝に乗っているも同然の体勢の彼に困惑して、津軽は臨也に助言を求める視線を送ったが無視された。
いや、正確には面白そうに笑われたのだが、どちらにせよ臨也は口を出す気はないらしかった。

「俺ね、つがるが好きだよ」
「……そうか」
「つがるは?俺のこと好き?」

どう答えればいいのだろう。
サイケの言う好きがどういう好きなのか、津軽は迷う。
迷って、また臨也に視線を送ってみようとしたが、その前にサイケが津軽の両頬を手で挟んで固定してしまった。

「…つがるは、俺のこと、嫌い…?」

すっかり眉を下げた泣きそうな顔。その潤んだピンクの目で見つめられて、津軽は降参する。

「好きだ」
「…ホント?」
「ああ。俺はサイケが好きだ」

声に出して言って。そうだ、と納得した。
出会った最初に感じたもの。どくんと高鳴った胸の鼓動の真実。
津軽は、この時ようやく自分がサイケに『一目惚れ』したのだと理解した。



※お互い一目惚れです。
しかし、次からの展開考えてなかった…どうするかな。

7月25日(日)
5000hit+1
フリリク企画にSSひとつ追加。
匿名さまリクエストの「シズイザで静雄が臨也を好きすぎてストーカーする話」です。監禁かストーカーかで迷ってストーカーに落ち着きました。重くも暗くもないです。






ぱちぱち&コメントありがとうございました!
今日は眠いのでもうこれだけで。おやすみなさい〜。






◆あるいはひとつの可能性 8
※猛獣シズイザと津軽×サイケな小ネタ連載。


――出会えば分かるよ。君と俺の遺伝子が同じなら、たぶん分かる。





彼を見た瞬間に、サイケは臨也の言った言葉を理解した。
サイケはこの数日間で臨也に連れられて多くの人間を見てきた。
本当に色々な人間がいるのだと、教えられた。
でも、目の前の彼ほどにサイケの心を惹きつける存在は一人としていなかった。
ただただ強く、この人だと思った。

「あのっ、はじめまして!俺、」
「サイケ、だよな?」

言葉は途中で遮られて。
差し出した手を握られた。

「…あ、の…つがる?」
「いや、そいつの言ってたことは本当だったんだなって思っただけだ」
「そいつって、臨也くん?」

ちらりと臨也を見れば、にやりと笑われた。
どうやら口を出す気はないらしい。

「お前、俺と同じ、だよな?」
「うん。おんなじだよ?」
「そうか。そうだな」

握った手を引かれて抱き締められて、サイケは首を傾げる。
ぎゅうっと強く抱き締める腕は温かい。
嬉しい気持ちが溢れてきて、ふわふわと心が浮き立つ。

「つがる?」
「サイケ、これからよろしくな」

その言葉に、きょとりと瞬いて。
それからサイケはぱあっと顔を輝かせて、自分も津軽に抱きついた。

「うん!よろしくね、つがる!」



※次はたぶん津軽サイド。
サイケは地味に成長してます。学習源と方法が問題ですが。

7月24日(土)
text+1
textにSSひとつ追加。
この前上げた同居パラレルのふたりの話。シズイザじゃないです。あくまで静+臨。






明日はお休みです。が、例によって庭弄りと水槽掃除に時間を費やすものと思われます。あと美容院にも行ってきます。暑いからばっさり切って短くするんだ!
まだフリリク企画は後半戦に入りません…。現在ベクトルが読みたい方に偏ってしまっています。ごめんさい。ちまちま進めてますが、やはり来月前半が勝負のようです。






◆あるいはひとつの可能性 7
※猛獣シズイザと津軽×サイケな小ネタ連載。


「へえ、ホントにそっくりだね」
「でしょ?しかも彼は性格も静雄に似てるんだよ」
「ふうん」
「興味なさそうだね」
「俺のシズちゃんは一人だけだからね」

きっぱりとそう言い切った臨也に新羅が苦笑する。
静雄に良く似た“津軽海峡静雄”(自己紹介を聞いた瞬間に臨也は盛大に笑ってやった)は、困ったような表情を浮かべて黙っているだけだ。

「そう言えば、津軽にはシズちゃんみたいな馬鹿力あるの?」
「いや、ないみたいだよ?サイケの時も思ったけど、君らの特異性はあくまで鍛えられることで生まれたものらしいね」
「後天的なものってことか」
「静雄の場合は怒りの沸点の低さが一因だとは思うよ。その点、津軽は冷静というか確乎不動というか、とにかく感情の揺らぎが少ないからね…静雄みたいな力は持てないかも」
「いいよ。ないほうが。あんな化け物そう一杯いられても困る」
「あはは」

さて、と臨也は津軽に視線を向けた。
見下ろしてくる色素の薄い目は静雄と同じだ。
だが、妙に落ち着かない。
しばらく無言で見詰め合って、ああなるほどと納得する。
戸惑うように見つめてくる目はどちらかといえばサイケと通じる無邪気さがあった。

「これは生きた年月の差なのかなぁ」

自分たちだってそれほど長く生きているわけではない。
だが、たかが二十数年でも生まれたばかりのこのイキモノたちと比べれば充分に長いのだ。
傷つかぬように身構える癖が染み付いた自分たちに、彼らの純粋さはまねしようもない。

「よろしく、津軽」
「…ああ、よろしく頼む」

小さく頭を下げて、それきり黙ってしまう津軽に臨也と新羅は顔を見合わせ苦笑した。

「無口だねぇ。でもサイケはよく喋るしちょうどいいのかな」
「…サイケ?」
「うん。君と同じ、この世でおそらく唯一の君の同類」

会いたい?と問えば、凪いだ湖面のようだった瞳がようやく揺らいだ。

「会える、のか?」
「うん、会わせてあげるよ」

そう言って差し出した臨也の手に。
躊躇いながらも大きな手のひらが乗せられた。
楽しみだろう?と問う声に、津軽が小さく頷く。
それに微笑んでやって、臨也は本当に楽しみだと心の中で呟いた。



※臨也はこの状況を楽しむことに決めたようです。
次こそサイケと津軽がご対面のはず。…っていうか、ここまでプロローグ扱いのが良かったかも。

7月23日(金)
5000hit+1
フリリク企画にSSひとつ追加。
葉月様、匿名さまリクエストの「けもみみパラレルの続編」です。続編というか小ネタ気味。






ぱちぱち&コメントありがとうございました!素敵過ぎると言って頂けて嬉しいです!舞い上がって執筆速度が上がる…とかならない基本ローテンポな人間で申し訳ないです。またお暇な時にでも覗いてやって下さい!
その他、ぱちぱちだけの方もレス不要の方もありがとうございました!

携帯サイトのメニューが繋がらないとご報告があったので確認作業をしましたが、今は繋がっているようです。管理人はPCとauだけなので一応Docomo使用の友人や有志の方にもご協力いただいたのですが原因は不明です…。お手数をおかけして申し訳ありませんが、繋がらなかったらまたご連絡ください。






◆あるいはひとつの可能性 6
※猛獣シズイザと津軽×サイケな小ネタ連載。


「というわけで、預かることになったから」

さらりと言った臨也に、静雄はその隣で大人しく待機している男と臨也を交互に見る。
確かに、服装や装飾品の差異を除けば僅かな色彩しか違いがなかった。
だが、なんというか。

「…サイケ、だったか?」
「うん!」

こくんと嬉しそうに頷く相手に、違和感が拭えない。
こんな無邪気な満面の笑みなど臨也は浮かべたりしない。

――…違う生き物だと思おう。でないと鳥肌が立ちそうだ。

実際違う生き物なのだが、臨也の説明を半分も理解していなかった(する必要がないと思っていた)静雄はそう考えた。

「じゃあ、ま、よろしくな」
「よろしくおねがいします!」

差し出した手を握られてブンブン振られる。
ちらりと臨也を横目で見れば、額に手をやって小さくなにやらぼやいていた。
自分と同じ姿の存在がこうも違う行動をすることを複雑に感じているのだろう。

「いざやくんいざやくん!しずちゃんっていい人だね!」
「…ああ、そうかもね…」

投げ遣りな返答に滲む感情に静雄は苦笑して。
自分と同じ姿だという存在はどんななのかと思いを馳せた。



※次の次あたりからたぶん津軽とサイケが話の中心になっていくはず。…はず。

7月22日(木)
text+1
textにSSひとつ追加。
『猛獣』設定で同居初めてしばらくした頃の話。






…月末戦線に入りました。気分的にも肉体的にも暑さ的にも厳しい毎日になりそうです。死なない程度に頑張りたいと思います。
携帯サイトの方で参加したい企画があるのですが、時間的余裕がないせいで悩んでます。そもそもチキンなので、参加します!って言うだけですっごい勇気がいるんだ。…やっぱ無理かな余裕ないですし。…っていうか、まずはフリリク片付けろって話ですよね。分かってます。もうちょいで書き終わりそうなのが今3つ。見直ししてこれはダメだと破棄したのが1つ。どうしたものか…






◆あるいはひとつの可能性 5
※猛獣シズイザと津軽×サイケな小ネタ連載。


そういえば、と臨也はふと思ったことを口にする。

「サイケって何か出来るの?」
「歌が歌えるよ」
「歌…?」
「あのね。父さんが言うには制作のヒントとして巷で人気のボーカロ…ぐはっ」
「とりあえず黙れ。なんとなく何が続くかは分かったし、すっごく局地的な上にそれ著作権的にどうなのかすっごく気になるから」
「わかったからとりあえずそれ以上殴らないで!僕はセルティになら殴られようが何されようが喜んで受け入れる自信があるけど、ほかの奴は無理――」
「だ・ま・れ、この変態医者。…っていうか、なら生身じゃなくてもいいじゃないか…」
「そこはそれ、父さんも科学者だからね。試してみたかったんじゃないかな?」
「…迷惑すぎだろ」

げっそりとした顔で言って、臨也は大人しくしているサイケに声をかけた。

「歌が好きなの、君?」
「うん、すき!いざやくんは?」
「…普通、かなぁ。たぶん」
「おれ、いざやくんのためにいっぱい歌ってあげるね!」
「…ありがと」

ああなんなんだ。この純粋培養のイキモノ。
これが俺の遺伝子使ってるとか、顔がそっくりじゃなきゃ信じられないよ。
なんとなく色々気力を削がれた気がして、臨也は項垂れた。



※次はやっとシズちゃん登場。津軽島は次の次くらいか?

7月20日(火)
text+1
textにSSひとつ追加。
臨也がしばらく顔を見せないとこうなるという話。






ぱちぱちありがとうございます!励みになります!
では、明日は早いので寝ます!(またか)





◆あるいはひとつの可能性 4
※猛獣シズイザと津軽×サイケな小ネタ連載。


「おれ、いざやくんの家に行くの?」
「うん、そうだよ」

頷く新羅に、サイケが眉を下げる。

「…つがるは?」

呟きに近い問いかけは寂しげで。
臨也は目を瞬かせて僅かに首を傾げた。

「津軽って?」
「つがるはつがるだよ?おれとおんなじなの。おれがしんらの家にくるときはまだねてたけど、起きたらいっしょにあそぶの!」
「…新羅」
「えっ、あ、いや!ちゃんと後で言うつもりだったから!」
「………」
「君がより怒るとしたら間違いなく津軽のほうだから言い出すタイミングを計ってたんだよ」
「…っていうことは、津軽はシズちゃんか」
「ご名答。…ええと、怒る?」
「…もういいよ。喧嘩するとサイケが泣くし、今回は特別に慰謝料で勘弁してあげる」
「慰謝料とるの!?」
「とるよ。当たり前だろ」

後で請求するからと言う臨也に新羅が呻く。

「…つがるは、いっしょじゃないの?」

半分涙声で問われて、一瞬だけ考えて。
臨也はちょっと待ってねと答えた。

「新羅、その津軽ってのはどうなってるわけ?」
「…まだ目覚めてないよ。あと何日か掛かるらしい」
「じゃ、それ目が覚めたら連絡して」
「…え?津軽も預かってくれるのかい?」
「俺も暇じゃないし、一人で放っておくより二人いたほうがいいでしょ」
「いや、俺としては大歓迎になんだけど、本当にいいのかい?」

新羅の探るような視線ににやりと笑って。
臨也は心底面白そうに言った。

「俺とシズちゃんのDNAから出来たイキモノがどういう関係を築くのか、実に興味深いじゃないか」



※あと一回でやっとプロローグが終わります。長いな。

7月19日(月)
5000hit+1
フリリク企画にSSひとつ追加。
匿名さまリクエストの「来神組(シズイザ)で、ドタチン大好きで甘える臨也と甘やかすドタチン、軽く嫉妬するシズちゃん」
最近途中で視点変える癖がついてしまっている気がするので直したい…






今日はこれだけ。これから晩御飯作ります。冷やし中華とうどんとまぐろ丼で迷う…いや、やまかけも捨てがたい…
日付が変わった頃に寝てなければ通常更新もしたいと思います。



7月18日(日)
5000hit+1
フリリク企画にSSひとつ追加。
匿名さまリクエストの「シズイザ来神時代で、妹達に良いように遊ばれている(or遊び飽きられて放置中の)臨也に遭遇する静雄」
ものっすごく趣味に走った話になりました。シズイザっていうかもうほぼ九舞臨…。すみません!書き直し要請受け付けますので!
自重という言葉をどっかで落としてきた管理人でホントすみません!!






ぱちぱち&コメントありがとうございます!
のろのろフリリク消化のための下書き中です…。頭から順に書いてくタイプじゃないのでメモ的に台詞だけ打ち出してます。…そして途中で脱線する。懲りてないな…自分。
では眠いんで寝ます〜。






超短文7題9−3 肯定


折原臨也は平和島静雄が嫌いだ。
何がそんなに嫌いなのだと問われても、もう理由も思い出せないほどに。
それはもう、この世から痕跡すら残さず抹消したいほどに嫌いだった。

圧倒的な破壊の力を持ちながら中身はごく普通の一般人。
愛することに怯え、愛されないと嘆く愚かな人間。
そう。人間なのだ。ムカつくことに。

「化け物のくせに」

あれを臨也の愛する人間という種に分類するなど、許せるはずもない。
ありえない。あんなものを人間だと認める気はない。
苛立ち混じりに澱んだ空を睨みつけ、臨也はもう一度吐き捨てる。

「化け物のくせに」

臨也は、あの理不尽な存在が嫌いだ。
理屈の通じない相手は、嫌いなのだ。

だから、その存在を消し去りたくて。
臨也は己の殺意を肯定する。



※9−2「否定」の臨也サイド。
完全なシズ→イザですが、歪んだ解釈をすればある種の両想いかも?

7月17日(土)
text+1
textの『珍獣の飼い方10の基本』にSSひとつ追加。
臨也さんの子供化が地味に進んでいます。






今日はふつーに働いてきます。明日は休みですが文章書く暇はなさそうです…。そろそろ頑張らないと来月後半戦がつらいことになりそうだ…
ラノロワ反応してくださる方が予想外にもたくさんいて嬉しいです!知ってますよ〜という方も結構いてちょっと驚きました。内容的にグロ表現ありますしキャラばたばた死にますし、基本CP志向の方向きじゃないんでお勧めはしてないんですが読み物としては面白くて好きなんですよね。管理人はわりと初期(投下スレPart2あたり)から読んでました。思えばあれが臨也さんとのファーストコンタクトでした(遠い目)あの頃はまだでゅら知らなかったんですよね…懐かしいなぁ。ホント完結しなかったのが残念…。
…では、眠いのでとりあえず寝てきます。






◆あるいはひとつの可能性 3
※猛獣シズイザと津軽×サイケな小ネタ連載。


「だからね、父さんが言うにはこの子達は人間とほぼ変わらないらしいんだよ。でも、」
「生きたコンピューター、ね。…人間ってのはホント面白いこと考えるよねぇ。だから俺は人間が好きなんだよ」
「はいはいそれは分かったから。で、この子、まだほとんど何のプログラムも入れていないから真っ白な状態だけど、学習も出来るから少しずついろいろ教えてあげて欲しいんだよ」
「…人選ミスじゃないの?」
「いや、君は人間以外のものには食指が動かないだろ?だから問題ないかなって」
「まあ確かに人間以外は興味ないけどねぇ…」

臨也がちろりと隣のサイケを見れば、足をぷらぷらさせていた彼が気づいてにこりと笑う。
なんというか、まるで別の生き物だな。
そう思って、臨也は苦笑した。
少なくとも、自分にこういう時期があったのは5歳かそこらまでだったと記憶している。

「おはなし、まだおわらない?」
「いや、もう終わるよ」

ヘッドホンをつけた頭を軽く撫でてやれば、嬉しそうな顔をされて。
臨也はまあいいか、と考えた。

「預かってもいいよ。ただし、どう育つかは保障しない」
「…僕としてはこのまま素直でいてくれると嬉しいけど…」
「なら俺のところに預けるべきじゃないよ」
「…だけど、君の家がこの池袋では一番安全だからね。そうだよね?」

その言葉は意味深で。
正しくその意図を汲んだ臨也は眉間に皺を寄せる。

「…つまり、テリトリーの防壁強化をしろと暗に催促しているのかな?」
「君の数少ない取り柄なんだから、頼むよ」
「喧嘩を売っていると見――」
「ごめんなさい!許して!!」

ちっと舌打ちして、臨也は頷いた。

「いいよ。そこも含めて引き受けよう。そろそろ盗聴器を仕掛ける馬鹿が鬱陶しいと思ってたところだしね」
「………やっぱり人選誤ったかなぁ」



※いまだに静雄も津軽も出ないという…。
まだ続く…というかまだプロローグ…。

以下、臨也の裏設定に絡む“テリトリー”の説明(反転)
臨也と臨也の師の所属するある集団(ただし集団的な活動は一切伴わない)が保有する独自の情報遮蔽システム、およびその効果範囲。携帯サイズの端末の形をしている。設置場所の端末登録者が意図しないあらゆる情報の流出を遮断し、また端末登録者にテリトリー内への異物の侵入を知らせる役割を果たす。製造元、使用技術などについては一切不明。ちなみに新宿の事務所には設置されていない。

7月16日(金)
5000hit+1
フリリク企画にSSひとつ追加。
匿名さまリクエストの『餌付けしてみました』の続き。






明日は通常更新できたらいいね…という感じです。眠さに負けなければ一回更新しに上がってきます…(既に負けそう…)
久々にラノベ・ロワイアルを臨也のとこだけ追ってみました〜。いやもうホント管理人の目指す外道臨也があそこにいます。あれが、あの外道さが欲しいんだ今書いてる話に。原作に一番近いんじゃないかなあの彼。そんな外道が好きな辺り、管理人も実は相当外道なのか…?






◆あるいはひとつの可能性 2
※猛獣シズイザと津軽×サイケな小ネタ連載。


とりあえず落ち着いて話を聞いてよと新羅に懇願され、臨也は渋々頷いた。
自分と同じ姿のこのイキモノに興味がないわけではない。
言い分くらい聞いてやると横柄にのたまってもいつもの突っ込みがなかったのは、まあたぶんあれだ。威嚇が過ぎただけだ。
そう考え、静雄が居なくて良かったとほっとする。

「で?」
「うん。そうだね、何から話そうか…。彼、僕はサイケって呼んでるんだけどね、彼については正直、その…先に謝るんで殴るのもナイフも勘弁してほしいんだけど…」
「…つまりろくでもない話なわけか」
「ごめん。彼、君のDNAを使って作られたらしいんだ」
「…俺のDNA…?…それ、どういうことかな新羅?」
「…あははは…ホントごめん!だからお願いだからナイフしまって下さい!」

すばらしい勢いで土下座した闇医者に、臨也は険しい顔のままため息をついてナイフを仕舞う。

「…で?」
「…うん。君が結構酷いケガでここに来たこと何回かあったよね?あの時、こっそり採血させて――ってごめんなさい!許して!!」

無言のままナイフを投擲しようとした臨也は、だが、その手を止める。
別に新羅の謝罪を受け入れたわけではない。ただ、己の服を掴んで目を潤ませるイキモノがいたせいだ。

「いじめちゃだめ」

ピンク色の瞳に涙が滲んでいる。
己と同じ顔が浮かべるには余りにもなその表情に、ため息が漏れた。

「…わかったよ。いじめない」
「ほんと?」
「約束するよ。今は」
「今はってのが私としては怖いんだけど…」
「黙れ。次無断でやったら半殺しにするから覚えておきなよ」
「…了解です」

青ざめて頷く新羅を横目に。
臨也はいまだ自分の服を掴むサイケに複雑そうな視線を向けた。



※まだ続く。

7月15日(木)
text+1,5000hit+1
textとフリリク企画にそれぞれSSひとつ追加。
通常更新は夏なので夏らしいネタ一個くらい投下したらということで、扇風機を取り合う暑っ苦しいバカップルの話。
フリリクの方は、夜来さまリクエストの「MEMOの吸血鬼パロでシズイザ」です。






ぱちぱち&コメントありがとうございます!
<以下、私信>きさらさん、メール出しましたんで確認お願いします〜。長文すみません。</私信>
あんまり嬉しくないリア充な毎日です。ホント嬉しくない…。
今週はこれでもまだマシなんだぜ…?来週の後半戦からが本番なんだぜ?






◆あるいはひとつの可能性
※猛獣シズイザと津軽×サイケな小ネタ連載。


「は?」

間抜けな声を上げた臨也の目の前。
こてんと首を傾けたのはまるきり同じ顔だ。
いや、カラーリングが微妙に違うか。
現実逃避気味にそう思ってから、臨也はもう一人の人物に視線を向ける。

「で?」
「…臨也、君、そのどうでもよくなって思考を途中放棄する癖止めたほうがいいよ」
「煩い。で?」

普段の良く回る口はどこへ行ったのか。
無表情で威圧する猛獣を前に、新羅は若干の身の危険を覚える。
せめて静雄がいる時に頼むべきだったか、と後悔もしたが今更過ぎた。
だらだらと冷や汗を垂らす新羅の横、酷く無防備な顔で無邪気に笑う臨也そっくりなイキモノ。
彼はその白い手を臨也に向かって差し出して。

「おれ、サイケデリックいざやっていいます。きょうからよろしくおねがいします」

ぺこりと頭が下げられて、幼い子供の舌足らずな口調でそう言われ。
臨也は無表情のままぱちりと一度瞬いた。


(サイケデリックって…誰がつけたんだ?)



※感想がずれている『猛獣』臨也さん。
きさらさんにネタ振りされて乗せられた結果のブツ。ちょっくら続きますよ、と。

7月14日(水)
web拍手+4
web拍手差し替え。今回は4つで全体に短め。
連作7、8話目とシズイザと『猛獣』設定シズイザです。
過去のものはclaplogに格納しました。






ぱちぱち&励ましコメントありがとうございます。もうマジで励みになります。っていうか生き延びるための活力剤です。
予定通り拍手変更です。見直しかけてないんで変なところあったらすみません…。しかし、一ヶ月ぶりの拍手更新ですよ…せめて半月に1回は変えろって感じですねごめんなさい。テーマ決めさえすれば書くの早いのが唯一のとりえだというのに…
スケジュール的にフリリク更新は遅めになりそうです。でも来月中には全部消化する予定ですのでお待ちいただけますと嬉しいです。…書き終わってないのにもうすぐ15000打とか結構笑えない…!






超短文7題9−1 寝言


不機嫌そうな声が、臨也を呼び止めた。

「…おいノミ蟲」
「あれシズちゃん?どうしたの?」
「なんで手前がここにいる」
「いやあのさ、ここ新宿だし。池袋じゃないし」
「うるせぇ黙れ。そもそも手前が大人しく事務所にいれば探し回らずに済んだんだよ。…ああクソッ、ムカつくからその分殴らせろ」
「うわ横暴。どんな理屈なのさそれ」

すでに臨戦態勢の静雄に、臨也はくっと低く笑う。

「っていうかさぁ、わざわざ探し回るとか、それは何かな?俺がいないと寂しいよーってこと?」

にやにや笑う情報屋に、静雄はこめかみの青筋を増やして一言。

「寝言は寝て言え」



※…お題の寝言と意味が違うけどもう気にしない方向で。
ちょっとネタが尽きてきた…。

7月13日(火)
text+1
textにSSひとつ追加。
静+臨で同居パラレルです。喧嘩しない二人。
あとは携帯版拍手のログも追加しました。







ぱちぱち&コメントありがとうございます!
今週もデスマーチですよ、と。何その予定表、と突っ込みましたよマジで。拍手は明日更新できれば更新します。うーん、間に合うか?

小ネタ追加しときました。






超短文7題9−4 屁理屈


「だって、それが俺だもん」

文句を言った静雄に、臨也は一瞬の間を置いてそう口にした。

臨也はいつだって屁理屈をこねて静雄を煙に巻く。
本心を悟らせようとしない。
それが静雄を余計イラつかせると知っていて。
それでも改めようとしないのだ。

「だってさぁ、シズちゃん。想像してみなよ?素直な俺って気持ち悪くない?」
「…あー…」

考えて、その薄気味悪さに鳥肌が立つ。

「…キモイな」
「…失礼だね君。まあ俺もそう思うんだけどさ」

だからね。と臨也が言う。

「俺はこれで良いんだよ。今更素直ないい子ちゃんになったってだぁれも信じちゃくれないだろうしね!」

くるりと意味もなく回って見せた彼に。
静雄はこれも屁理屈なんじゃねぇのかと思ったが、もう何も言わなかった。



※少なくとも素直さとは無縁です。

7月12日(月)
5000hit+1
フリリク企画にSSひとつ追加。
あここさまリクエストの「付き合ってる設定で雨の日に家でごろごろしながら取り留めもない話をしたりするシズイザ」です。







ああ、休みが終わったー。また頑張りますよー、来月はちょっと暇になるといいなぁと思ってますけどね〜。
拍手お礼はたぶん早ければ明後日、遅くてもその次の日くらいに変更できそうです。今回は連作のやつ2つと短いの2つです。諸事情によりぜんぶシズイザです。






超短文7題9−2 否定


どれほど暴力をふるって痛めつけても、臨也は決して怯まない。
静雄に対して怯えたりしない。
すぐに離れていくと思っていた存在は、いまだに側にあって。
静雄は小さく苦笑交じりの溜息をついた。

あんなに鮮やかに自分の攻撃を避ける人間を、静雄は他に知らない。
その動きに静雄の心臓は壊れそうな音を立てた。
ぞくりと震えがきた。
惚れた、というのが一番正しい表現だった。

「…言えねぇだろ、いまさら」

最初が悪かった。
今では徹底的に嫌われてる。

静雄は、あの猫のようなしなやかさで動く手足が好きで。
憎しみを込めて自分を睨む目が好きだった。

だから、もっと見ていたくて。
「俺は臨也が嫌いだ」と、そう言い続けるのだ。



※否定の理由。

7月11日(日)
text+1,5000hit+1
textとフリリク企画にそれぞれSSひとつ追加。
通常更新分はイザシズお題。フリリクは匿名さまリクエストの猛獣設定シズイザのエロです。R-18で例によって無駄に長いです。







もそもそとフリリクを消化中…。今書きかけが6本ほどで内3本はたぶん書き直す…。脱線してますよ〜。思ったことがさくさく書ける人間になりたい切実に。






超短文7題9−7 進歩


「ねぇシズちゃん?」
「なんだ?」
「この手、なんなの?」
「さあな」
「さあなじゃないよ?どう考えてもこれなんか変なんだけど」
「そうか?」

問えば、自信はなかったのだろう。
臨也は困ったような顔をして首を捻った。

「…たぶん」

鈍いなりにようやく少しだけ何か変だと思い始めたらしい幼馴染に、静雄は小さく苦笑する。
それでもまだ。
臨也は静雄が慎重に自分を手に入れるタイミングを計っていることに気付いていなかった。



※『猛獣』設定。付き合う前。
ようやく静雄の行動に違和感を覚え始めた頃。

7月10日(土)
5000hit+1
フリリク企画にSSひとつ追加。
匿名さまリクエストの半獣静雄×臨也です。…設定活かせてない上にパラレルです。書き直し要請はいつでも受け付けてますので!







たくさんのぱちぱち&コメントありがとうございました〜。メルアド記載の方はそちらにお返事いたしましたのでご確認ください。
フリリクは脱線に次ぐ脱線でまだ前半戦です…。その時の気分で書いてるのでかなり順番前後すると思います。すみません…。拍手はどうするかな…今のとこ連作は構成見直し中で短編は猛獣小話になりそうですが…今回は余裕がないので連作だけにするべきか…?






超短文7題9−6 追跡


「ちっ、あの野郎ッ」

ひょいひょいと障害物の存在など物ともせず、むしろそれさえも道として逃げていく背中に。
静雄は恨みを込めに込めて唸る。

「待ちやがれッ」
「ヤダね!今日はシズちゃんと追いかけっこの気分じゃないし、ここでお別れだよ!」
「あ?」

どういうことだ?と首を捻る間さえなく、臨也はビルの屋上から飛び降りた。

「ッ!?」

視界から消えた黒に、ざっと血の気が引いた。
急いで手すりまで駆け寄って下を見る。
その視界に、ひょいと手を上げて余裕を見せる臨也が映った。
二階下の外階段に無事着地したらしい彼はにやりとたちの悪い笑みを浮かべて。

「なあにシズちゃん?まさかこの俺がヘマして死んだりするとでも思ったの?ばっかだねぇ、賢い臨也さんは君みたいな単細胞と違ってちゃんとビルの構造くらい把握してるんだからさぁ」

ぶちん、とどこかで何かが切れた音がした。

「っ…こ、のッ…ノミ蟲があぁァァ」
「わお、これはやばいかな。じゃあね!シズちゃん!!」

手すりを掴んで自身も飛び降りて。
静雄は臨也を追って走り出した。



※本気で追いかけっこする大人が二人。

7月9日(金)
text+1
textにSSひとつ追加。
前後編の後編。R-18。
暴力・流血表現がありますのでご注意ください。

以下、新臨リクエストの方宛です。(反転してください)
拍手からのご挨拶ありがとうございました。せっかくリクエストいただいたのにあんな出来で本当にすみません;
管理人は新臨も好きなので楽しく書かせていただきました!(そのわりには薄暗い話になってしまいましたが…)
改めて、リクエストありがとうございました!








今日一日頑張れば休みだと思うと嬉しいですね!でも明日はお出かけだ!いろいろ細々した用事とかも一緒に片付けるので結構忙しい…。そして、ただいま拍手お礼を考え中。このままいくとお題終了までに連作が終わらない罠に嵌りそうなので流れを再検討してます。更新は…運と仕事次第で来週末くらい…?






超短文7題9−5 違和感


「?」

なんだかよく分からないが、静雄は首を傾げ隣に座る臨也を見た。
なにかが変だ。そう思うのに、何が変かわからない。

「…?」

じっと、相手を見る。
頭の先から、足の先までじっくりと視線で辿って。

「…手前、それなんだ?」
「あれ?今頃気付いたんだ?」

鈍いねぇと笑う臨也の足。
そこにちょこんと居座るそれ。

「…うさぎはねぇだろ」

呟いた静雄に、臨也は楽しげに笑っただけだった。



※今更ながらの8巻スリッパネタ。
このお題ならもっといいネタがあっただろとか思わないでもない。

7月8日(木)
5000hit+1
フリリク企画にSSひとつ追加。
匿名さまリクエストの新臨です。新セル&シズ⇔イザ前提となっております。すみません…な出来です。書き直し要請いつでも受け付けます。
あと、七夕SS撤去しました。ある程度経ってから改めて格納する予定です。







ちと時間がないので今日はこれだけ。
追記:超短文7題追加しておきました。






超短文7題8−4 焔


それはチリチリと静かに燃える火のようなものだった。
まだ、劫火には程遠く。
でも、たしかにこの胸に存在していた。

「臨也」
「なに?」

呼べば当たり前に返る声。
何度聞いても、まだ足りなくて繰り返す。

「臨也」
「…だから、なに?」
「臨也」
「……シズちゃん大丈夫?壊れた?」

伸ばしてくる手は昔よりは大きくなったが、それでも細く頼りない。
見上げる特徴的な色の瞳。

「臨也、好きだ」
「?…俺も好きだよ?」

含まれる意図は気付かれないと分かっているから抱きしめて告げる。
どうしたのシズちゃん。と不思議そうに問う相手は、存外鈍く出来ていて。
無防備な幼馴染を腕に閉じ込めたまま、まだ早いと暴走しそうな感情を押し止めた。
チリ、と胸を焦がす小さな火種が。
そう遠くないうちに周囲を巻き込むような火事を起こす予感は、あった。



※『猛獣』設定。来神時代。まだ恋人になる前。

7月7日(水)
5000hit+1,七夕SS
フリリク企画にSSひとつ追加。
きさらさまリクエストの「猛獣設定でそんなつもりなかったのに静雄に媚薬飲ませちゃって焦る臨也 」です。
七夕SSの方はtextのイベントネタからどうぞ。即席小ネタレベルなので誤字脱字文法間違いその他諸々ご容赦ください。…今回の更新ぜんぶ『猛獣』でした…すみません。

以下、きさらさま宛です。
きさらさん、毎度毎度お世話になってます。すみません。こんなものでいかがでしょうか?あ、年齢指定分はそのうち余裕がある時に書けたら書きますが、書けなかったら書きません←
ではでは、また構ってくださいね!リクエストありがとうございました!








毎日更新してたので更新しないと変な感じです…。更新癖ってあるんですかね?今はちょっとストック数が少なかったり手直ししてたりするので毎日は無理そうです。ある程度たまったら毎日更新に戻れるかもです。(戻ったらいいなぁと思いつつ、しょせん予定は未定)






超短文7題8−7 夜


「さて、夜ですね」
「そうだな」
「シズちゃん」
「…なんだ」
「じゃんけんしよう」
「………」

真剣な顔で言う幼馴染に。
静雄は呆れた眼差しを注いだ。

「…手前な、俺は言ったよな?」
「でもシズちゃん、君、もう一ヶ月もさせてくれてないじゃないか」
「…あー…気のせいじゃねぇのか」
「目を反らす時点でアウトって分かってる?」
「………」
「ねえシズちゃん、俺だって男なんだからたまには抱きたいんだよ」
「…………」
「シズちゃんってば」
「……………」
「シズちゃん?」
「…っ、うるせぇうぜぇ黙れ!」
「ちょ、逆切れ?逆切れなわけ!?っていうかどさくさに紛れて何してんだよこのっ」

暗転。



※『猛獣』設定。なんか、方向性そのものを間違えた気がします…。

7月5日(月)
text+1
textにSSひとつ追加。
前後編の前編。シリアスというか、たぶん暗い話に分類されます。後編はR-18で近いうちに。…時々こういうのが書きたくなります。







アニでゅら最終回やっと見ました!とりあえずパンダになった臨也さんに笑った。あとシズちゃんマジ惚れる…!これで終わりなんですね、寂しいなぁ…二期やらないかなぁ…
あ、今週もいっぱいいっぱいですが、頑張って生き残りたいと思います!



超短文7題8−6 夢


「シズちゃん、寝た…?」

そう言ってごそりと動いた臨也に。
静雄が眠そうに目を開ける。

「…眠くねぇのかよ」

時計に目をやれば、短針は数字の1をさしている。
離していた身体に手を伸ばして抱き寄せれば、抵抗なく収まった。

「眠いけど、最近寝ると、へんな夢見るから」
「変な夢?」
「んー…よく覚えてないんだけど、怖い、のかな?あと、すごく寒い」
「どんな夢だそりゃ?」
「知らないよ。覚えてない」
「ふうん」

なんだか知らないが、とりあえずは。

「明日、新羅のとこ行くか」
「えー…俺、薬好きじゃないんだけど」
「うるせぇ。ごそごそされると落ち着かねぇんだよ」
「…わかった」
「今日はこうしててやるから、寒くはねぇだろ、たぶん」
「ははっ…夢の話で実際寒いわけじゃないんだけど?」

くすくす笑うくせに、臨也はぴたりとくっついたまま離れる気配はない。
素直じゃねぇな、まったく。と思ったが、指摘するのも面倒だと静雄は思考を放棄する。今はとにかく寝たかった。
目を閉じればすぐに意識が薄れ始める。

「…ありがと、シズちゃん」

小さな呟きに相手の頭を撫でてやって。
静雄は腕の中の温もりを抱く力を少しだけ強めて、眠気に身を委ねた。



※夢の内容には追求してはいけません(考えてないから)

7月4日(日)
5000hit+1
5000hitフリリク企画にSSひとつ追加。
匿名さまリクエストの風邪引き話(おにのかくらん)の続きです。今回は臨也が風邪引き。実は書き上がってたけどタイトル決まらなくて2、3日放置してました…。そして結局いいのが思い浮かびませんでした。…タイトル考えるの(も)苦手です。






励ましコメント&ぱちぱち、ありがとうございます!
なんか結局毎日更新してるという…。あ、リクエストの分は通常更新とは関係なく出来次第上げていきますのでよろしくです。

ちまちま進めてますが、これたぶん今月中に書き終われないよ、なリク作品群。一日一個書ければ終わるけど脱線が激しい性質なのでそれは絶対無理…。むう、どうしてくれようか。まったり書きます。お待たせしてすみません。



超短文7題8−5 赤


独特な色彩を持つ瞳。
静雄はそれを常々きれいだと思っていた。

「…えーと…シズちゃん?とりあえず退いてくれないかなぁ?」

重いし邪魔だしと訴える臨也を無視して、顔を固定する。
そのまま何をされるのか分からず見上げてくる無防備な顔に唇を寄せて――

「ッ」

息を呑んだ相手が反射で目を閉じる。
それを無理やり舌で抉じ開けて、その赤を舐めた。

「…ッ…ゃ…め」

鍛えようのない場所を押さえられている臨也は抵抗も身動ぎもできず、ただ引き攣った声を漏らす。
つるりとした感触と溢れてきた塩味を静雄はしばらく舌先で味わう。
どれくらいそうしていたか――たぶん実際はほんの僅かな時間だろうが。
ふるふると小刻みに震える指先が懇願するようにシャツを掴んで僅かに引くのに気付いて、静雄は顔を離し臨也を開放した。
満ち足りた表情で目を細める静雄を赤い瞳が唖然と見上げている。

「…何考えてんのさ」
「いや、何となくおいしそうだと思ってな」
「…俺の目を何だと思ってるのかな君は」

何度か瞬いて顔を顰めて、臨也は追求するのも馬鹿らしいという顔をして深い溜息を吐いた。

「…だからって、普通舐める…?」

潤んだ涙目のまま、まだ沁みるとぼやく臨也を抱き締めて。
静雄は満足げな吐息を零した。



※ふと触れてみたくなってとりあえず舐めてみた動物的感性のひとの話。

7月3日(土)
text+1
textにSSひとつ追加。
何故か臨也んちでシズちゃんが寝こけてる話。…ホント何でだ?






とりあえずぼちぼち5000hitリクのやつを書いてます。書きかけばっかりな上に、うっかり脱線して2個くらい関係ない話が出来てたりしますが。そのせいでぜんっぜん進んでませんが。…なんで脱線癖直らないかなぁ…。

あー…休みが欲しいなぁと呟いたところ、日曜は休みになりました。(ホントは休みじゃなかったんだけど)とりあえず溜め込んだ家の用事とか片付けます。どうやら先週も頑張ったから来週からは普通に土日は休みらしいです。でもちょう忙しいのは変わらない。むしろ土日に回せない分忙しいんじゃ…?
とりあえず7月一杯は忙しいらしいですよ…?



超短文7題8−3 風


そよそよと頬を擽る風に目を細め、臨也は窓の方に視線を向けた。

「シズちゃん、もう少し窓開けて」

そう言えば軽い応えが返り、がらりと窓が開けられる。
暑くもなく寒くもない陽気に、柔らかい風。
窓辺では静雄がのんびりと外に視線を向けながら煙草をふかしていて。
悪くない、と臨也は思う。
平穏を好む性質ではないが、こういう時間も嫌いではなかった。

「…仕事、片付いたのかよ」
「ん、まだだけどそろそろ休憩するよ」

構って欲しそうなわんこも居ることだしね。と口にすれば、理解したらしい静雄がなんとも言えない顔をする。
その渋面にくすくす笑って、最後に一通メールを送って。
また緩やかな風が吹いてきて静雄の髪を揺らすのを目の端に捉えながら、臨也はパソコンの電源を落とした。



※この一文字お題、自分の脳みそには難しいです…。がくり。

7月2日(金)
mobilelog+1
携帯版拍手ログに小話をふたつ収納。
どっちもシズイザです。






明日は通常更新の予定です。
ただいま息抜き中。昼真っからよそ様のパソコンで更新とか止めろって感じですね…。すみません。ログは残んない仕様のパソだから許して下さい(誰に謝ってんだ)



小話はお休み。

7月1日(木)
text+1
textの『猛獣の飼い方10の基本』にSSひとつ追加。
これにてお題は終了!すっごく短いです。
あと、日記の小ネタをmemologに移動しました。

改装しました〜。ますます白く!ますますシンプルに!
でもフレーム好きなのでそのうちまた変わるかも。まだリンクチェックしてないので変なとこあるかもしれません…。終わりました。たぶん大丈夫です。たぶん。






今月からは2〜3日に1回更新ののんびり通常運行に戻ります。
今日も絶好調に忙しいです(だから何だ)…でも改装してるというこの現実逃避ぶり…



超短文7題8−2 雪


チラチラと落ちてくるそれに臨也は手を伸ばす。
白い小さな氷の結晶は、触れたそばからあっという間に溶けてなくなった。

「…寒くねぇのか手前は」

開けた窓から身を乗り出しての行為に、静雄が眉間に皺を寄せて言う。
振り返って「寒いよ」と答える臨也は、だが何が面白いのか空から降る白に手を伸ばすのをやめない。

「こっち来いこの馬鹿が」
「うわっ」

ぐいっと引き寄せられて、倒れこんだ身体を静雄が支えた。
掴んだ手首の、ひんやりした肌の感触に溜息を落とす。

「冷えてんじゃねぇか、風邪引くぞ」

んーと生返事をしてぴとりとくっついてくる臨也に苦笑する。
窓を閉めるために伸ばした手にも文句は出なかったので寒かったらしい。

「…積もるかなぁ雪」
「ガキみてぇなこと言ってんじゃねぇよ」



※ある冬の日の一幕。