kiss22箇所
※いろいろなシズイザとたまにシズイザ派生やその他とか。今回は月六…というより六月六。











◇ 鼻梁:愛玩








「月島って子犬に似てる」
どこか危なっかしくて放っておけない、そんなイメージだ。
そう、ぽつりと呟いた六臂に。
少しの間きょとんとした月島が、ふるっと身体を震わせた。
「俺、そんなに頼りないですか…?」
訊いてくるその瞳は不安で一杯で、そんなところが子犬みたいなんだとつい笑いたくなる。

「頼りない、のとは少し違うけどね?」

まあ頼りになるとはいえないけれど。
と前置いて、間近の顔を両手で挟んで顔を近づければ、すぐに焦ったような声を上げるのが可愛い。
「月島は今のままで構わないよ」
そう言って、綺麗に通った鼻筋に触れるだけのキスをして。
六臂はふんわりとした笑みを浮かべた。

「俺は、たとえどんなに頼りなくても月島が好きだよ」

迷子になろうが頼りなかろうが。
六臂にとっては、彼が彼であることだけが重要なことなのだ。
この存在に出会えたことが、どれほどの奇跡であるのか。

「あ…あの」
「ん、なに?」
真っ赤な顔でうろうろと視線を泳がせる月島。
「でも、あの、ですね」
少しの間もじもじとした彼は、それでも意を決したように顔を上げて。

「俺、頑張って六臂さんを守れるようになります」

だから、とそう言って。
月島はきゅうっと目を瞑って、先程六臂がしたように鼻梁に唇を落とす。
その仕草がやはり子犬みたいで可愛いなぁと笑った六臂は。
自分も同様に可愛いと思われているのだとは、夢にも思わないのであった。












※傍から見ると子犬と子猫がじゃれてる感じ。