※シズ→イザ。鬼畜。R-18。救いはありません。
















臨也は止まることなく足を動かし続けていた。
あまりに必死な形相にすれ違った人間が思わず振り返るが、そんなことは知ったことではない。
逃げなければ。臨也の頭の中ではその言葉だけが繰り返されている。ここまで恐怖を感じたことは今までなかった。
角を曲がって路地裏に入り込んで、薄暗いその片隅に身を縮込ませ息を潜める。
「…なん、で」
カタカタと震える体を押さえることもできず、臨也はぎゅうっと目を瞑る。
臨也は、平和島静雄から逃げていた。
彼らにとっては日常茶飯事であるはずの逃亡劇。しかし、今回はその質がまるで違っていたのだった。




いつも通りに池袋に繰り出していた臨也は、運悪く静雄に発見され早々に逃げ出した。
毎度毎度よく見つけられるもんだよねと悪態をつきつつパルクールを駆使して逃亡を図る臨也だったが、どうやら今日の相手は勘が冴えていたらしい。
逃げ場を自動販売機に破壊され、路地裏の一角に追い詰められた臨也はナイフでの応戦むなしく両手を頭上に固定されてしまっていた。
「離せよ、化け物」
ぎろりと睨みつけるが、静雄は何故か黙ったまま無表情で臨也を見下ろしていて。
その青いサングラス越しの瞳の奥に、良くない色を見た気がして臨也はぞっとする。
「なぁ、臨也くんよお」
「な、に…かな」
無意識に逃げ場を探してさまよった視線は、直後に顎を捕まれて正面に固定された。
ビクリとして体を硬直させる臨也を観察しながら、静雄はくくっと低く笑った。
Vネックのシャツから覗く白い首筋から鎖骨にかけてのラインは静雄の中の欲を煽り噛みつきたい衝動を沸き上がらせる。
赤い唇に自分のものをくわえさせて、気の強い赤い瞳が涙で潤むのを見てみたかった。
エロい手前が悪い、と心中で呟いて。
静雄は顎から手を離し、臨也のサラサラの黒髪を鷲掴む。
「う、ぐ…っ」
仰け反った喉元に舌を這わせて何度か舐めて、食らいつく。
「ひっ、やっめ、い、ぁああッ!!」
ブツリと音を立てて裂けた肌から血が滴った。
「う…ぅう…い、た…っ」
ぺちゃぺちゃと音を立てて流れる血を舐めとって、舌先で傷口を抉る静雄に、そこでようやく臨也はひゅっと息を飲んで怯えた表情を見せる。
その涙の滲んだ赤が、予想以上にキタ。
啼かせて懇願させて。怯える臨也を思う様に蹂躙する。
想像したその姿に、静雄はゴクリと喉を鳴らして、口の端をつり上げた。
「手前が悪いんだよ、ノミ蟲」
チョロチョロチョロチョロ俺の周りをうろつきやがるからこんなことになるんだぜ?
そう言って、髪から離された静雄の手が臨也のシャツを引っ張り上げて肌を直接撫でる上げる。
白い滑らかな肌の上を滑る指は、脇腹から胸まで撫でていって、くりくりと小さな突起を指の腹で押しつぶし、それから摘んだ。
「や、なにっ…してッ!?」
状況が分からずだが襲われてることだけは理解した臨也が必死に体を揺するが、静雄の力の前では無駄な抵抗だ。
暴れる体をものともせず、静雄は指先で芯を持ち始めた突起をいじり回し、ギリッと爪を立てた。
「ヒッ」
大きく目を見開いた拍子にポロリとこぼれ落ちる涙。ビクビクと揺れる体。
堪んねぇなと楽しげに笑って、静雄は執拗にそこを虐め続ける。
「…ぁ…ッ」
先程喰い破った首筋に優しく歯を立てて、様子を伺う。
やだと緩く振られる首に、どこがだよと思い知らせるように反応し始めてるそこを撫でてやると。
臨也は小さく喘ぎを漏らして唇を噛みしめた。
「……っ」
服の上から刺激を与え、耳朶を食んで舐める。
臨也の嫌だと拒絶する目の色に、わざとらしく笑ってやって。
静雄は「いい様だな」と耳元で囁いた。
「―――――ッ!!」
「どんな気分だよ?大っ嫌いな男に玩具にされる気分はよお?」
所有の証を鎖骨の上に残してなぁ?と問いかける静雄に、臨也はカタカタと震えるしかない。
恐怖にひきつった顔を確認して、静雄はその唇に己のそれを合わせ舌をねじ込んだ。
ぬるりとした感触に歯列を割って侵入され、絡められるそれにゾクと背筋が粟立つ。
「ん、ぅ…んんっ…ッ……ゃだッ」
無意識の反撃は一瞬。
舌を噛まれた静雄がチッと舌打ちして唇を離した瞬間。
臨也はわずかに緩んだ静雄の腕を必死の抵抗でふりほどく。
あとは、なりふり構わずに逃げる以外に道はなかった。




静雄は本気で逃げる臨也を追いながら、楽しげに顔を歪めていた。
自分に欲情している相手に気付きもせずに警戒心もなく無防備に顔を出す奴が悪い。静雄の中でその理論は絶対で、だから、今度捕まえたら有無をいわさず自分のものにしてしまおうと決めていた。


角を曲がって忽然と消えた臨也の姿を探して上に視線を巡らせ、いないことを確認してから、静雄は路地裏に顔を向ける。
「甘ぇよノミ蟲。手前のパターンなんかお見通しだぜ」
伊達に何年も臨也を好きだったわけではない。長年の片思いは確実に静雄のスキルを上げていて、臨也の行動パターンをある程度読めるのだ。
ゆっくりと路地裏に足を踏み入れ、静雄は息を潜め隠れているだろう臨也に声をかける。
「いーざぁやぁくぅん?今すぐ出てこねぇとどうなるか分かってんだろうなぁ?足腰立たなくなるまでここで犯されたくねぇらなさっさと出てこいや」
もちろん、静雄は臨也が出てくるとは思っていない。
だから、これは単なる宣言だ。
そして、臨也を追いつめるための言葉でもあった。
実際、その言葉は臨也を十分に追いつめていた。
静雄が迷いのない足取りで入って来た時点ですでに恐怖で体を震わせていた臨也は、その言葉に生命の危機すら覚えている。
静雄の足音が一歩一歩近づく度に、鼓動が跳ねた。逃げようにも足が動かない。どうしようどうしようどうしよう。カチカチと音を立てる奥歯を噛みしめて押さえて、臨也はどうにか逃げようと顔を上げて――硬直した。

「よお、ノミ蟲。かくれんぼは楽しかったか?」

静雄は青ざめた臨也の頬を指の背で撫でて、小刻みに震える腕を掴んで捻り上げて。
呻く臨也を見下ろして、にやりと笑う。
「とりあえず、二度と逃げねぇようにお仕置きだな」
くつくつと喉を鳴らす姿は楽しげで、それがより一層臨也の恐怖を煽る。
「や、だっ…やめっ、んぅッ」
慌てて暴れた。捻られた腕が酷く痛んだが、そんなことを気にする余裕はない。
とにかく逃げねばと焦ってもがく。
「無駄な抵抗してんじゃねぇ」
「や…っ、痛ッ」
骨が軋む嫌な音がする。明らかに握り潰そうとする握力に、臨也は耐えられずに抵抗を止めた。
「しず、ちゃん…」
「ん?何だ?」
「ど、して…」
切れ切れの問いかけに、手前はどうしてだと思う?と聞き返す静雄は、酷く酷薄な笑みを浮かべていて。
臨也は恐怖の余りガタガタと震えだす。
それを見遣りながら、静雄は躊躇いもなく臨也の体を仰向けに地面に転がし、一気に下着ごとズボンを引き下ろした。
布地の破ける音がしたが構う気などない彼は、用をなさなくなったそれを投げ捨てて臨也の下肢に手を這わす。
「ひ、ぅっ」
すっかり縮こまってしまっている性器を手のひらに包んで何度か動かして、息を乱す様を見下ろしながらその下の双球も揉み込む。
「ん、…ぅ、ふ…や、だっ」
未だ恐怖に支配されながら、それでも触られれば感じてしまう。
臨也は自分の体の反応に絶望しながら、首を緩く振ってせめてもと言うように拒絶の言葉を吐き出した。
「あっ…ん、あ、あ…ッ」
緩く勃起し始めたそこを先端から滲む液を伸ばすように手のひら全体で撫でられて、臨也は漏れる喘ぎに泣きたい気分になる。
静雄の手は容赦なく臨也を追い詰めようと動かされ、同じ男だからだろう的確な動きに、ただ翻弄されるしかない。
「…や、だっ」
「嘘つけ。すっげぇ濡れてるじゃねぇか」
ぐちゅぐちゅと濡れた音を立てて扱かれて、臨也は小さくしゃくりあげて許しを請う。
「おねが、い、やだ、やめてシズちゃん」
もちろん、その懇願を聞き入れる気など静雄にはない。
とろとろと透明な先走りを零すそこを擦りながら、臨也の足を広げさせる。
臨也のそこから零れ落ちた蜜が後ろまで垂れて双丘の狭間を濡らしていた。
無理やり足を広げられて恐怖に顔を歪め涙を零しながらも、それでも感じて肌を上気させる臨也の姿。
その卑猥な光景に、静雄は愉しげに笑う。
呼吸のたびに僅かに肉壁の色を覗かせる後孔に誘われるまま、静雄は、つ、と性器を弄っていた指を下に這わせた。
「ここ、握り潰されたくねぇなら大人しくしてろよ」
僅かに力が込められて、臨也はその痛みに呻く。それすら今は静雄の嗜虐心を煽るものにしかならない。
窄まった後孔を指の腹で撫でて、前から伝う体液の滑りを借りてつぷりと差し込むと。
「ヒッ」
ビクリと震えて締め付けてきた。
その内壁の熱に満足げに笑んで、静雄は押し出そうと蠢く狭い穴を掻き分けて指を突き入れる。
「や、いたいっ…!」
カタカタと小刻みに震える体を空いた手で宥めるように撫でてやるが、その一方で中を弄る指は二本に増やされた。
静雄はぎちぎちになった狭い孔を無理やり指を開いて広げ、痛みで痙攣する体内を観察するように覗き込む。
「や、みるなっ」
それに気付いた臨也の悲鳴じみた声が上がるが、それは興奮剤にしかならない。
三本目の指を容赦なく捻じ込んで上がる苦痛の声を愉しみながら、静雄はきゅうきゅうと締め付ける狭い後孔を掻き混ぜて慣らしていく。
「ぅう…ふ、ぁ…あ、やだ…っ、やだッ」
「うるせぇ、手前はただ喘いでりゃいいんだよ」
痛みのせいでほとんど抵抗になっていないに等しい動きをする足を肩に持ち上げて。
埋め込んだ指で体内を丹念に探る。
内臓を触られる気持ち悪さに、臨也は切れ切れに呼吸しながら嫌だ止めてと繰り返していたが。
「――ッ!」
突然、目を見開き大きく体を跳ねさせた。
電流でも流されたかのような衝撃に、悲鳴さえ上げられなかった。
ふるふると小さく震える太股を撫でて、そんな臨也を静雄が笑う。
「すごい締め付けだなノミ蟲。そんなにイイのかよ?」
「…ッ…、…ァ」
ぐりぐりと同じ場所を指先で抉られて、その度に体が跳ねる。
声を出せずパクパクと口を動かし、涙と涎で顔をぐちゃぐちゃにする臨也に「ひでぇ顔だな」と声が降るが、そんなものは耳に入らない。
快楽なのか苦痛なのか分からない強烈なそれに、臨也は脳神経が焼き切れそうな感覚を味わっていた。
見開いた目からボロボロと零れ落ちる涙を身を屈めて舐め取って。
静雄は先ほど食い破った首の傷跡にも舌を這わせる。
「ひっ……あっあッ!」
指を激しく抽挿させても、もう聞こえるのは悲鳴じみた嬌声だけ。
いつの間にか切れて赤い液体が滴ってたが、それが潤滑剤のかわりになって指の滑りをよくしていた。
乱暴に体内を掻き回す静雄に、臨也はもう抵抗する気力もなくされるがままで。
ずるりと引き抜かれた指の代わりに熱い静雄の雄が宛がわれても、ただ荒い呼吸を繰り返すだけだった。
ぐったりとする臨也を眺め下ろして、静雄は口の端を吊り上げて臨也に呼びかける。
「挿れるぜ」
わざとらしい宣言に一瞬ピクリと反応し、ゆるく嫌だというように振られた首の動きは無視された。
ずぶっと遠慮も気遣いもなく傷ついた後孔を静雄の雄の先端が押し広げる。
「っ……ひぅッ」
腰を掴んで少し浮かせて、一気に奥まで押し込まれて。
「ヒィッ…ッ、ァア!!」
「っ…キツ…ちょっと緩めろ」
そんな無茶な注文をつけられたところで、臨也にそんなことが出来るわけがない。
浅い息を繰り返し、痛みに引き攣り震えるばかりで力を抜かない臨也に。
静雄は小さく舌打ちして、静雄は臨也の苦痛などまったく考えない動きで無理やり中を掻き回して抉る。
「ッ、か、はっ……ァ、あ」
力任せの激しい抽挿に臨也は呼吸困難に陥っていた。
それに気付いた静雄が動きを止めてやる。
「おい、ちゃんと息しろ」
「…っ、ふ、ぁ」
「っ」
必死に酸素を取り込もうとすると、そのたびに中の静雄を締め付けてしまう。
ようやく落ち着き始めた臨也は、その大きさに痛みとは違う意味で体を震わせた。
男に――静雄に犯されているという事実は臨也を打ちのめすのに十分な破壊力を持っていた。
「痛いか?」
当たり前だ!とまだ残っていた理性が叫ぶが、声にするだけの体力はない。
ぐったりとしたままの臨也に静雄はくっと笑って、ずるりと体内を犯す性器を抜く。
それに、止めてもらえるのかと淡い期待をした臨也だったが、静雄がそんなに甘いはずもなく。
ずんっと再び奥まで突き入れられた。
「ぁあ!」
何度も激しく出し入れされて、臨也は許してと切れ切れに懇願する。
血を流しぬめる後孔を蹂躙されて、突き上げられるたびに痛みに引き攣って静雄の雄を締め付けて。その誘うような動きに、静雄は低く嗤った。
根元まで突き刺してぐるりと腰を回せば、悲鳴が上がる。
「とりあえず、一回出せばちょっとはマシになるか?」
ほとんど血だけを潤滑剤にしているようなものだ。中に出してやれば多少は動きやすくなるだろうと考えて、静雄は何度かがつがつと臨也の中を抉って。
「ッ……ひ、やっ…やめ、ヤッ」
中に注がれる精液に、臨也は涙を流して何度も何度も首を振るが、静雄は構わず最後まで出し切った。
それだけでなく、静雄は入りきらず隙間から溢れてきた血と混じる精液を指ですくって臨也の口元に擦り付けてくる。
「も、やだ…ッ…ゆるし、て」
涙の溜まった目から静雄を見上げ、緩慢な動きで首を振る臨也に。
静雄はその目元を撫でて、臨也を絶望に突き落とす言葉を口にした。



「お仕置きだって言っただろうが」












※この後どうなったのかは想像にお任せします。(力尽きた)


1月にやったエログロ絵チャの産物です。モブ臨もいいけどシズイザで強姦とかも〜と言われて書いたやつ。n番煎じだと自分にツッコミながら書いてました。