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※R-18。道具使用。基本やってるだけ。焦らしがテーマでそこそこマニアックです。

































両手を後ろで一まとめに括られて。
両足は椅子の肘掛にガムテープで固定されて。
閉じたくても閉じられない状態にされて曝け出された下肢に、臨也は最悪だと苦しげな息を吐いて呟いた。
散々弄ばれて柔らかく蕩けた後孔には深々とバイブが突き刺さり、媚薬を盛られた身体に耐え難い刺激を与えている。
とろとろと白濁まじりの淫液を零すそこは革製の紐できつく戒められて、許可がなければ解放を許されない状態だった。

「く…ッ……ふぅ…んッ……ッ」

放置されてすでに二時間。
弱に設定されたバイブの振動は疼く身体には物足りなくて。
無意識に強い刺激を得ようと腰が動いてしまうのを止められないでいた。
頭は既に蕩けきっていて、解放してくれるはずの相手の帰りを待ち望んでいる。

「ん、んんっ……あ、し…ず、ちゃ…ッ」

早く帰ってきて、といない相手に懇願する。
微かな刺激しか得られない状況に長く置かれ、臨也の理性はとうの昔に擦り切れてしまっていた。

「ふぅっ…あ、ぁ…ん」
「随分愉しんでたみたいだな」

唐突に声がかけられて、顎を掬われ目線が合わされた。

「し…ずちゃん…ッ」

涙で曇った視界に静雄の顔が映る。
口元に嗜虐的な笑みを浮かべて、臨也のドロドロになった顔を覗き込んで、開いたままの唇に軽くキス。

「ただいま、臨也。いい子にしてたみてぇだな?」
「ん、して…た……からッ」

お願いイカせて、と懇願するが相手は薄く笑うだけだ。
舌を出してキスを強請れば、すぐに唇が覆い被さってくる。

「ん、んっ」

キスされたまま戒められたものを弄られて、ビクビクと身体が震えた。
快楽に蕩けた思考は抗うことなど思いつきもしない。
ただ、されるがままに蹂躙されて、与えてもらえない開放に焦れるだけだ。

「すっげぇドロドロ」

赤く染まった目元にも口付けて、静雄が濡れそぼった幹を先端から根元へゆっくり指で確かめるようになぞっていく。
薬を使って放置されていた臨也は、静雄のすることに文句をつけることもなく、普段あれほど煩い口は喘ぎ声を漏らすだけで。
たまんねぇな、と耳元に囁かれることすら、今はただ快楽を増幅させる一要素にしかならなかった。

「あ…っ……しずちゃ、それ、もっとッ」

して、もっとして、と舌足らずな声を上げて。
強い刺激が欲しくて臨也は自ら腰を揺らす。
だが、くちゅくちゅと音を立てて何度か往復した手は、唐突に放された。

「ッ…シズちゃんッ」
「ダメだ」

中途半端な刺激は、薬で昂ぶった体には逆に辛い。
それがわかっているからこその静雄の言葉に、臨也はいやいやと首を振る。
もう焦らされるのは嫌だった。

「シズちゃ、おねがい…も、むり…ぁああッ」

ぐりっとバイブが動かされ押し込まれた。
急に与えられた衝撃に、臨也の身体がガクガクと揺れる。

「は、そんなにイイのかよ淫乱野郎。すっげぇ締め付けてるぞ」
「ちがっ…これ、はっ」
「違わねぇだろ臨也くんよぉ?手前はさっきから自分でバイブ擦り付けてやがったんだぜ?」
「…ッ…ぅ、や、ちがっ……ヒッ…あ、あ……ぁ、やぁッ」

ぐちぐちとバイブを前後に揺り動かされて、喘ぐ。
前立腺を抉るように押し付けられて、頭の中が白くスパークして。

「───ッ」

強烈な快楽に臨也は声にならない悲鳴を上げて、射精せずに達した。
ビクビクと跳ねる身体。だが。

「あ、あ?…や、だっ…な、んでッ」

ひゅっと息を吸い込んで、臨也は一向に去らない感覚に身悶える。
ずっと達しているかのような感覚。
感じたことのないそれに、臨也の頭は混乱しきっていた。

「落ち着け臨也」
「し、しずちゃん…やだっ…こ、れ…やだぁっ」
「ん。大丈夫だ、空イキして敏感になってるだけだからよ」

出さずにイクと快感が持続するってのは本当らしいな。と呟く静雄の声を聞きながら、臨也はもう許してと懇願する。
これ以上こんなことを続けられたら、確実に狂う。
腰を揺らして、ぼろぼろと止まらない涙を零しながら許しを請う臨也に。
静雄は仕方ねぇな、と頷いた。

「まあ壊れられても困るしな。一回出させてやるか」

ちゅっと軽く口付けられて、舐めろと指が差し出されるのに臨也の身体は考えるより先に従順に従う。
できるだけ唾液を絡ませて、静雄のものをしゃぶるように舌を動かして。
ドロドロになるまで濡らしたそれが咥内から引き出され、下肢に這わされる感覚に背筋を震わせた。

「バイブと指とどっちがいい?」

やわやわとバイブの挿入された場所を撫でてくる指。
準備させたくせにそういうことを聞くのかと睨み付けたかったが、そんなことをしたらまた焦らされるのは目に見えていて。
臨也は素直に相手が望む言葉を口にする。

「シズちゃんの、指が…いい」

くっと相手の喉が低く鳴って、楽しげに口元が歪む。
バイブがずるりと引き抜かれ、代わりに押し入ってきた指に臨也は小さく喘いだ。
3本の指がバラバラに動かされ、ぐちゃぐちゃと中を掻き回していく。
太さではバイブに負けるが、この複雑な動きは臨也に強い刺激を与えてくれる。

「ふぅ、う…っ…あ…ぁ……アァッ」
「やらしい顔だな」
「ん、ぅ…くッ……ッ…あ、しずちゃ、ん…まえ、もッ」
「わかってるから黙って喘いでろ」

欲の根元を戒めていた革紐にようやく指がかけられた。
だが、すぐに解く気はないのか、指がやわやわと臨也の根元と袋を揉み込むように動く。

「うぅ…ッ…ひう…ぁ…あッ」

ぐちゃぐちゃと響く湿った音。
後ろと前を両方刺激されて、敏感になり過ぎた身体が拾う感覚に耐えられなくなりそうだった。
耐え難い疼きと、苛まれる苦痛。チカチカと脳裏で明滅する光。
それらが一気に臨也の中の理性と思考能力を奪い去っていく。

「あ……あッ……あッ……ッ」

カタカタと小刻みに震える臨也に、静雄は愛おしげに目を細めて口付けを与えて。
手に力を入れて絡みつく内壁の抵抗を無視して指を抜き取り、一気に奥まで押し込んだ。
ぐりっと前立腺を指で押し上げながら、前の戒めも千切りとられて。

「─────ッ!」

臨也は目を見開いて達した。
はくはくと口を開き、長過ぎる快楽の果ての放出を真っ白になった頭で味わう姿は、静雄を甚く満足させてくれた。
体液でドロドロになった静雄の手が口元に運ばれて、臨也はなにも考えないままそれに舌を這わせる。
荒い息を吐きながら、苦い液を素直にそれを舐めとっていけば、良くできましたというように頭を撫でられて。

「ふ…ぅ………ん」

その手が心地よくて、ぼんやりとしたまま静雄の手をきれいにしていく。

「マジでやらしくなったよなぁ、お前」
「んぅ……ふ、あ」

ずる、と後孔におさまっていた指が引き抜かれる。
つんと立った乳首に舌を這わせて、軽く齧り付かれて。
ひくっと身を震わせた臨也は何を言われているのかよくわからない濁った思考のまま、素直に緩い快楽に身を預ける。

「しずちゃん、も…?」
「そうだな」

緩慢な動作で静雄がやりやすいように身体をずらせば、いい子だ、とまた頭を撫でられる。
その扱いにいつもの臨也なら反発したところだが、すでに疲れきってそんな気力はなかった。
どうせ椅子に括られているのだ。逃げようもない。
静雄が挿入せずに行為が終わることはないと知っている臨也は、ぐったりと椅子に凭れて次の行動を待つだけだ。
鈍くなった頭は思考することを放棄していて、ただ成されるがまま、足を椅子に固定していたガムテープが外されるのを見ていると。
ひょいと抱き上げられて静雄と向き合う形にされた。
腕を括る紐も解かれて、やっと自由になった四肢に安堵の溜息を漏らしているうちに。
ジッパーを下ろす音がして、再び身体が浮かされてぬるりとした熱いものが下肢に触れる。

「あ…しず、ちゃん…ッ」
「手前の、ヒクヒクして誘ってるみてぇだな」
「ん…るさっ」

たぶん長時間バイブを銜え込んでいたせいでそこはぽっかりと開いたままになっているはずで。
羞恥心が戻ってきて、かあっと一気に真っ赤になった臨也は力の入らない手で静雄の背を叩く。
濡れた感触を愉しむように何度か先端で撫でられて。

「挿れるぞ」

宣言と共に静雄の欲が臨也の中に押し入ってきた。
熱くて太いものに下から一気に最奥まで突き上げられて低く呻く。
これからまたしばらく続くのだろう拷問のような快楽を思って。
臨也は浅い呼吸を必死に繰り返しながら、一切の抵抗を諦め目を閉じるのだった。












※これでも普通にお付き合いしてる二人。
まだまだこれくらいだと序の口で、臨也さんはシズちゃんに色々されてるうちにすっかり慣れちゃってます。